スペシャル

レコーディングレポート 早見沙織さん(青山ブルーマウンテン)

―――新作エピソードはいかがでしたか?
早見:私としては「おかえり」と言われているような気持ちになりました。『ごちうさ』って、こういう空気だよねっていうのを変わらずにいてくれる安心感というのは、台本を読んだ時から感じていました。

―――今回は青山さんもたくさん登場しましたね。
早見:青山さんって話の主軸に絡んでくるというよりは、そよ風のように現れては風のように去っていくキャラクターなので、そういう感じの登場をしてくれたらいいなと思っていたら、結構序盤から出てきたのでうれしかったです。電車の中でココアさんとお話ができたなんて「逆にレアかも!」って思いました。

―――しかも青山さんの担当編集者の凛もバッチリ出てきましたし。
早見:あそこはTVシリーズと本当に変わらなくて。引きずられるところのアドリブを同じ感じで入れました(笑)。

―――ココアの泣き方含め、TVシリーズから繋がっている感じがしますよね。では、気に入っているシーンというと?
早見:自分のシーンじゃないところだと、最後のセリフが「ですよね!」って感じがして、待ってました感はありました。「これを聞きたかったぞ!」っていう(笑)。『ごちうさ』って、見終わるとスッキリした気持ちになるというか、もやもやしたものが残らないっていうのがいいところだなぁって思います。しかも日常感があるので、これから先もずっと続いていくんだろうなって思わせてくれるんですよね。

―――ずっとそこにある感じがしますよね。映像としては2年ぶりくらいなのですが、キャストの皆さんはすぐにキャラクターを演じることができたそうで。
早見:確かに! 青山さんも全然不安なくいけました。

―――新たなキャラクターソングシリーズが始まることについては、どう思いましたか?
早見:また歌えるんだ!って思いました。今回のこの3人(青山ブルーマウンテン・モカ・タカヒロ)はなんとなく想像がついたんです。でも、シャロと2人で歌うのはすごく新鮮だなと思いました。スタッフ陣的にも、これまで組んだことがない、意外性のあるコンビで歌うキャラクターを組み合わせてらっしゃったみたいで、その通りだなと。シャロと青山さんって、物語での絡みもほとんどなかったと思うんですけど、曲がポップだったし、すごく楽しく歌えました。青山さん的にはバラードが多かったから、なおさら新鮮ではありましたね。

―――シャロには、どんな印象がありますか?
早見:めちゃめちゃかわいいと思ってます。ちょっかいを出したくなるというか、いじられたときのワタワタしている感じがすごくかわいいから、慌てさせたくなりますね。

―――そんなシャロと「夢見FLAVOR」を一緒に歌ってみて、いかがでした?
早見:青山さんでポップな歌をどうやって歌おうかと思ったんですけど、比較的馴染みやすかったです。私から先に録ったので自由に歌いました。青山さんって遊び心があるキャラクターだと思うので、楽しい曲だとウキウキした感じでノリノリで歌うのかなって。なので気負うことなく、曲調に合わせて歌わせてもらいました。

―――では、3人で歌った「Fantastic Rabbit House」はいかがでしたか?
早見:この3人の歌は聴いてみたかった感じですよね? タカヒロさんとは一度、「Daydream café」のクリスマスバージョンを歌ったんですけど、そこに茅野愛衣さんのモカさんが加わって、どういう感じになるのか…みなさんのご想像の通り、大人なんだけどかわいらしい、ミュージカル風の曲になりました!

―――2人の声を聴きながらのレコーディングでしたが。
早見:素敵でした~。タカヒロさんは相変わらず渋い良い声ですし、モカさんはすごく元気いっぱいな感じなので、聴いててもパワーがあって。
2人の声を聴きながら録っていたので、とてもワクワクしましたね。

―――順番的に、最初に歌った声がある場合は、用意してきた歌い方を変えたりもするのですか?
早見:それに合わせて変えるというより、変わるっていう感じですね。そんなに意識はしていないんですけど、聴いていると自然と楽しくなるんです。1番手で歌うときは、どういう空気にしようかを探りながらやりますけど、先に声がある場合は、作ってあるところに参加させてもらう気持ちになりますね。

―――「Fantastic Rabbit House」は青山さんの〈しょんぼり〉のところが印象にのこりましたがいかがでしょうか?
早見:そうですね。言葉がキャッチーだったというか、表情を乗せて歌ったほうが面白そうな言葉が多かったんです。〈しょんぼり残念〉もそうですし、〈もう一杯おかわり〉というところも、バックの演奏が引くので言葉が立ってくる。そこで『ごちうさ』っぽい空気感がかなり出るなって思いました。

―――難しさはありましたか?
早見:メロディ自体はすごく馴染みやすくて、ミュージカル調ですし、スッと入ってくるんですけど、譜面がややこしかったです! 最初に譜面を見て、だいたいこんな感じかなって確認するんですけど、もう行ったり来たりするんですよ。ダル・セーニョ(D.S.)があってコーダがあって、みたいな。反復記号とかがたくさんあって行ったり来たりするから、楽譜を見ながらてんやわんやしてました。でも構成は複雑だけど、歌が馴染みやすいから譜面がなくても、歌詞カードだけでスッといけるんですよね。

―――構成はわりと複雑だったんですね。
早見:譜面だと難しかったんです。ピアノをやっていたときのことを思い出しました。難しい構成の曲を弾くとき、どこに戻るの?みたいなことが多かったので、それと一緒ですね。でもその分ミュージカルっぽく、表情が展開していく感じはありました。

―――デュエットソングアルバムで聴いてみたい組み合わせはありますか?
早見:メグ・シャロは絶対かわいいだろうなぁ。一番この中でキャピッとしてそうなイメージが勝手にあります。チノとモカもこれまでなかったんですね。チノちゃんもわりとウキウキした感じになるのかなぁ。
 そういう意味だと、まだやったことがない組み合わせがあれば聴いてみたいですね。青山さん的にも、機会があったらみなさんとご一緒したいです(笑)。



―――では最後に、ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
早見:今回スクリーンという大きな画面で『ごちうさ』の空気を感じることができましたけど、ずっと続いていける作品だと思うので、続いてほしいという願いはあります。あと欲を言うならば、青山さんの番外編を作ってほしいですね。凛ちゃんとの話でもいいし。ミニドラマ的なものがあれば、声を入れたいと思います。
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